重心プレート

最善の位置へ重心プレートを使って誘導

重心プレート1 OBCを用いることで、下あごがもっとも重心的に安定する位置を知ることができます。しかし、長年誤った位置で生活しているため、簡単には正しい位置には戻りません。かといって、歯を削ったり、かぶせものなどを作るなど、を変えて強引に位置を固定化しても、あごを支えているのは筋肉という柔らかい組織であるため、筋肉の伸縮、増減などにより、ゆっくりとまた位置が変わっていきます。つまり、一度位置を合わせても、再度調整が必要だということです。

しかし、歯は一度削ってしまったらもとには戻せませんし、何度も何度もかぶせものなどを作るのは途方も無い時間とコストがかります。そこで、簡単に調整可能な「重心プレート」とよばれる装置を患者さん一人ひとりに合わせて製作し、これを日常的に装着していただくことで、すこしずつ理想的な状態へと導いていきます。

重心プレート1 「重心プレート」は装着することによって、一人ひとりの、「生理的なあごの位置」での噛み合わせをお口の中に再現します。この噛み合わせを日常の生活の中で身体が体験していくと、あごを支える筋肉と神経が正しいバランスへと変わっていきます。その結果、今までのゆがみのある噛み合わせが一旦リセットされて、下あごは自然に最善の位置に戻ろうとします。実は、重心プレートの一番の使用目的は、単に無駄に歯を削ったり、時間やコストを省くことだけでなく、この下顎の自己調整機能を活性化することにあります。

期間は個人差ありますが、3ヶ月~6か月が平均的です。重心プレートを調整しながら、徐々に下あごを身体の最も適正な位置へと導いていき、症状やあごを支える筋肉の変化が安定し、下顎の位置のずれが最小になった時期を見計らって、最終処置に入ります。最終処置は患者様と適宜ご相談して決めていきます。

筋肉は少しづつ変わっていきます~揺り戻しについて

重心プレートを日常生活で使っていただくと、今までの症状が、全部どこかに飛んで行ってしまったような快適な状態が得られたかと思うと、また後戻りしたり、行ったり来たり、停滞したり、時には一時的に症状が悪化したかと思うような日々もあります。なぜなら、あごの位置が変わることで筋肉の状態が変わり、筋肉の状態が変わることで噛み合わせの位置がまた変わるからです。

このような状態を私たちは“揺り戻し”と名付けています。ほとんどの患者様は、最終処置に入るまでにこの過程を経験しますが、むしろ、あごの位置を変えたにもかかわらず、それを支える軟らかい組織である筋肉が、まったく反応しないことのほうが珍しいといえます。こうした反応こそが、今までどれだけ筋肉が本来あるべき自然な状態から遠ざけられていたかの証であり、筋肉の自然治癒能力が復活した証でもあります。先ほども申し上げたとおり、この”揺り戻し”はおよそ3ヶ月~6ヶ月間で収まりますので、それまで不安がらずにご自分の身体の反応にじっくり耳を傾けてみてください。そして、人間の身体に備わった素晴らしいバランス調節能力に身を預けてみましょう。