代表的な症例~Y.Tさん

基本データ

Y.Tさん
年齢・性別 30代女性
主な症状
‐朝起きるのが辛い・いびきをかく・疲れやすく熟睡できない
‐肩こりが強く、足がつって長時間歩けない。ヒールがはけない
‐体力がなく、スポーツができない
‐整体に通っているが、右の顎関節が使われてないと言われた。


治療の概要

・初診時の所見
当院で矯正後に来院が途絶え、噛み合わせ調整をしないままだったので、予後を気にしていた患者さんです。歩く姿、座る姿もバランスが悪く、姿勢も悪く元気も無い。見た目にも体調が悪そうな気がしました。

・治療の概略
成人になってからの矯正治療なので、歯列も整っており、特に歯そのものには疾患はないものの、抜歯しての矯正なので、術後の噛み合わせ管理は必須のケースでした。OBCにて左奥歯の「早期接触(噛み合うとき、他より先に当たってしまう)」が見つかり、安定する顎の位置をみつけて重心プレートで下あごを安定させました。

・治療後の所感
右の肩こりが減少。何時に寝ても同じ時間に起きれるようになり、日中も眠くならなくなりました。手足の冷えも改善したとのこと。また、偏頭痛も無くなり、呼吸もスムーズになったため、顔の下半分がスッキリした感じがするそうです。重心プレートを入れて食事をしています。

治療前後の変化

口腔内写真

治療前
治療前
かみ合わせの悪い状態が長期間続いたため、右の顎関節症を患っていました。上下に口が開くだけで、左右への動き、下あごを前に出す動きができないため、十分に食べ物を噛むことができていません。そのほか、多くの不定愁訴を抱えていらっしゃいました。
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治療直後
治療後
OBCで測定してみると、上下の位置関係は正常なので、そのまま位置を変えずに、正しい顎の動きをさせる方向性にしました。ただ、あごが上下ともに小さいため、上下の小臼歯を抜歯しています。状態がよくなり、現在では右の顎関節症の治療のため、重心プレートで安定を図っています。
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その後
その後
現在、嬉しい事に重心プレートを使用しないでも生活出来るということでした。以前のような苦しみから脱却できて生き生きた姿をみるととても嬉しいです。改めて咬合平面を整えることの大切さを痛感しました。

全身写真

治療前
治療前
重心が前方にきていることが解ります。それを支えるために頭を後方に倒します。その結果、顎が上がり目線も上がりぎみになっています。
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治療後
治療後
重心が後方に移動したことによって正中線に体のバランスが整ってきました。脚も改善している様子がお分かりでしょうか?たった一つの噛み合せが獲得されると、開いた骨盤にも影響が出て、正中線上に骨盤が自然に入ろうとする、つまり、自然治癒力が働いてきます。
こうなると体は一気に改善されます。一回の酸素の量がふえて呼吸が楽になるので体温が上がり足が吊る事もなく熟睡して朝が楽に起きれるようになります。重心が中心に入り骨盤も中に移動して長時間歩くのが楽になり、ヒールが履ける、スポーツもできるようになる。むだな筋肉の緊張がとれるので肩こりも当然減少します。

T-scan(噛み合い方)

治療前
治療前
左の最後臼歯で強く噛んでいてその他の歯ではほとんど噛む事が出来ません。そのため、右に顎が必要以上につぶれる為、右の顎関節がダメージを受けています。左右のバランスがほとんどとれていません。
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治療後
治療後
センサーの感度の関係でわかりにくいかもしれませんが、明らかに左右のバランスがとれ力も入ってきました。顎位が安定する事は精神的にも安定し、考え方も前向きになります。情報の判断力、決断力、が宿りいつの間にか行動をしている自分に気がつきます。

治療後の感想(院長より)

噛み合わせの治療をしていて痛感するのは、そのあごの小ささにつきます。現代人は顎提(歯が生えている土手のこと)が小さいので、永久歯が生えてきたときは歯並びが凸凹になってしまいます。凸凹な状態が長く続くと、必ずといっていいほど顎関節のトラブルを引き起こし、不定愁訴で悩むことになります。
予防としては食生活も重要ですが、子供の歯が生え変わる時期に、顎提の幅を大きくする顎顔面矯正などをおこない、永久歯が生えてきても充分な広さの顎提を事前に作っておくことが極めて重要です。
歯は自分で正しい位置に並ぼうとする習性を持っています。顎提の広ささえあれば、見守ってあげるだけで、凸凹の歯並びから開放されることが多いのです。さらに、もし矯正する場合でも歯を抜かなくてすむことも大きなメリットの一つです。
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