噛み合わせ治療の難しさ

なぜこのような状態になってしまったのか?

噛み合わせ画像1

噛み合わせ画像2
まずは右の写真をごらんください。すべての歯の高さが異常に小さく、噛み合う面も不自然に摩耗しているのがわかります。実はこの方は、噛み合わせの不調を訴え数々の病院を転々とし、そのたびに歯を削られてしまった結果、今ではたったこれだけしか歯が残っていません。削り過ぎのため神経が露出してしまった歯も多数あります。

「どうも噛み合わせがしっくりこない」というのは、本人にとってとても気持ちが悪いものです。すると、「たぶん、ここの歯があたってるからじゃないか」と錯覚します。「一番高くなってる部分を削ってしまえば、もっと他の歯がかみ合うようになり、楽になるのでは」と想像するのです。

そして、一般的な歯科医院でそのような主張をすると、本人の意思に従って、どんどん削っていくことになります。しかし、それでも調子はよくならず、医師との信頼関係が崩れ、病院を転々とすることになり、結果的に写真のような状態に陥ります。果てには、「気のせいだ」といわれ、精神疾患扱いされることも珍しくはありません。

なぜこのような状態になってしまったのか?

では、一体なぜこのようなことが起きるのでしょうか?実は、「噛み合わせ」とは、歯科医療でも、もっとも遅れている分野であり、まだ正しい治療方法が確立されていない未知の領域なのです。これは、皆さんにもちょっとご想像いただければ、すぐに分かります。

例えば、皆さんは噛み合わせ調整のために、「カチカチしてください」といわれた経験がある と思います。これはカーボン紙を噛むことで、歯のあたり具合を見ているのですが、この方法では、正しい噛み合わせの状態を知ることはできません。

まず、ご自身で歯をゆっくりと噛んでみてください。一番初めにあたる部分が一箇所から数箇所あるはずです。さらにそこからぐっと力をいれていくと、他の歯があたりはじめます。このとき、同時にアゴが前後左右のいずれかに動くのが分かると思います。

実は、私たちが利用しているある測定装置(T-スキャン)を使うと、次のようなデータを取ることができます。これによって、どの歯がどんな順序でどれだけの力でかみ合っていくかを、噛み始めから噛み終わりまで、「時系列」に把握することができます。

噛み合わせの流れ 噛み合わせの測定結果
(実際にはミリ秒単位で細かくデータを把握しています)

ご覧のように、噛み合わせと一言でいっても、それぞれの歯で噛みはじめから噛みおわりまで複雑に力のかかり方が変わります。カーボン紙で「カチカチ」するだけでは、ただ単に「あたった」という事実しか分かりませんし、いきおい「とりあえずあたってるから削っておこう」ということになりかねません。(→さらに詳しくは「一般的な噛み合わせ治療とその限界」をご覧下さい)

しかし、一般的な歯科医院では、こうした「時系列」で噛み合わせのデータを測定することはまずありません。実際、この機器が導入されている医院自体が、日本でも100件程度だそうです。では、測定もせずにどうやってかみ合わせの治療をしているのでしょうか?

非科学的な治療から科学的・論理的な治療へ

驚かれるかもしれませんが、実は日本中のほとんどの噛み合わせ治療は、正確な測定をせず「経験と勘」に頼って治療をしています。

医学において、これほど治療体系が整っていない分野は珍しいものです。
「経験と勘」でうまくいくこともありますが、決して科学的なものではありません。「勘」が外れてしまえば、先の例のようにどんどん歯を削られてしまうこともあります。

実は、これは患者さんにとっての問題であると同時に、歯科医師にとっても非常に悩ましい問題です。実際に「高度な噛み合わせ治療はしない(できない)」という歯科医師がほとんどです。これは歯科医療全体の問題でもあるのです。

噛み合わせ測定器具 このように、「経験と勘」に多くを頼らざるを得ない噛み合わせ治療の現状において、私たちは科学的、論理的な治療を目指して研究・開発しています。先のT-スキャンによる時系列の測定に始まり、アゴの動きを分析、シミュレーションする「OBC」と呼ばれる測定装置を独自に開発し、治療に役立てています。また、これまで治療させていただいた1,000名近い方々の臨床経験をもとに、「SASO式治療」として、噛み合わせ治療の方法論を確立しています。「SASO式治療」はすでにアメリカ、日本において特許を取得しており、その理論が公にも認められています。

今まで噛み合わせ治療を受けたものの、どうもしっくりこないという方。あるいは、これから初めて噛み合わせ治療を受けてみようと思う方など、まずは一度ご相談をいただければと思います。

日々たくさんのご相談をいただいておりますが、お電話やメールでもかなりのことが分かりますし、アドバイスできることもあります。お電話・メールでのご相談は、とくに費用はいただいておりませんので、あまり深く悩まず、まずはご一報いただければと思います。(ご相談について詳しくはコチラ